日本画の伝統的な思想である余白の美しいバランスを大切にしています。
それに加え独自の視点として、目に見えない余白(空気)の性質自体をモチーフとなる動植物を使って表現しようとしています。
例えば、
寒くて薄い空気を、海月によって
暖かに流れる風を、転寝する羊によって
大地の熱を抱き湧きあがる空気を、どっしりとしたカエルによって
重たくて温度のない真空を、シーラカンスによって
したがって、余白とモチーフの間の境界を描き出すことに特に興味を持っています。
境界を描くことで、見えない余白との多様な関係性に注目しています。
間瀬由加里